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「金曜日大事なオーディションはいったー」とかかいたら、
その金曜日の朝、起きてメールをチェックしたところ、
ジャパンの粋な友だちが、
「おれからはがんばれじゃなくて、Good Luckをおくるぜ!」
というメールをくれて、なにやら元気が出たんだけど、
その数通あとににチェックしたメールに
「ごめん、今日のオーディション延期!」
という粋なメールがエージェントから届いていた。
ま、これもまた日常。
こういうドタキャン系の出来事は外国ではいろいろとよく起こるので、
耐性がついたというか、だいぶ慣れてしまった。
怒ってもしょうがないし。
エージェントに電話してみると、その理由も理解可能だったし、
中止じゃなくて延期だし、次のアポの話もできたし。
「はい、そうですかー、残念だけどしょうがないですねー」とか思いながら、
急にできた時間でカレーを煮たら、結構いい色になった。
別に転んだわけではないけど、ただでは起きぬぞ、と思い、
衝動的にウィーンのある劇場の事務局に電話をかけて、
「最近オーディションやるってきいたけど、ぼくも歌っていいかい?」
と訪ねてみると、
「それもう終わった。」
と言われたので、
「じゃあ次のとき教えて。どこに申し込めばいいんだい?」
と聞いて、連絡先教えてもらえたので、申し込んでおきました。
考えつくことやりつくさないと、生き残れないと思うのですよ。
ただでさえ「日本人」としてのハンデのある外国の音楽界ではね。
あした土曜日はコンサートなんだけど、
今日リハもやったし、これはキャンセルにならないよねー?
と思いながら寝るのである。
写真は、なつかしのイスラエルの料理。
あしたのコンサート、あるといいなー。


ちょっと前まで、というか結構最近まで、
人前で歌をうたうという行為は、ぼくにとって大イヴェントだった。
数日前からそわそわしはじめて、外にでるときには常にマスクで、
前日はできるだけ元気の出るものを食べて、よく眠れるかを心配して、
当日は目覚めて、ものすごく慎重に体を起して、
声が消耗しないように雑談すら控えて、できるだけひとりになる。
そりゃいまだって心構えは似たようなものだけど、
少しだけ、リラックスできるようになった気がする。
いつでもベストを出せるレパートリーがそろい始めたから、
あわてて練習して仕上げることが減ったし、
急に飛び込んだ本番でも、
まぁ、なるようにしかならんわな、と考えられるようになった。
結局は普段積み重ねたことしか出ないわけだし、
実力以上のものが出ないのであれば、
実力以上のものを出そうと力む必要もない。
どこかで冷めているようにみえるけれど、
結局毎日の積み重ねが大事だということ。
そういった意味で、人前で歌うことが日常になってきたかもね。
火曜日だったか、突然携帯が鳴って、
「金曜にとっても大事なオーディション決まりましたー」
その重要度はぼくも十分理解しているので、
武者ぶるいはするけれど、どんなにあわてふためいても
まぁ、いまの実力しかでませんから。
風邪ひかないようにして、体かたまらないようにして、
直前にはりきって歌いすぎないようにして、
おなかが減らないように食べる時間を少し考えたら
あとはいつもどおり、リラックスしてやりましょう。
土曜日。
勝手に「サタデー・フジキ・ヘンデル・フェスティバル(SFHF)」と名付け、
ひたすらヘンデルの曲を勉強したのだ。
ここでいう勉強というのは、
この曲を近々やらねばならぬ、という状況になったとき、
まずその曲とその曲が含まれているオペラやオラトリオの背景を勉強し、
次にその場面の歌詞を勉強(知らない単語の意味や発音を調べたりとか)し、
次にようやく自分でピアノをたたいて音とリズムをとり、
大体体に入ってきたらピアニストやコーチとアポをとって弾いてもらい、
リズムや音程がおかしいところを直してもらいながら曲を覚えていく。
それでようやく人前で歌える状態になるのです。
もちろん本番の共演者が別いる場合はその都度合わせが入ります。
歌手の「勉強」ってこういうプロセスをいうのです。
ちなみにCDにあわせて歌って歌詞や曲を覚えていくという、
いわゆる「レコ勉」は、歌手養成教育の過程ではぜったいやるなと教わります。
CDのひとが正しい発音とリズムで歌っているとは限らないし、
そのひとのくせまで自分についちゃうからね。
なんかまじめな話が長くなったけど、
カレンダーをみていて、
この先数カ月の自分の予定をみてみるところによると、
こういった時間をとれるのがいましかないことが判明して、
日曜日は「サンデー・フジキ・バッハ・フェスティバル(SFBF)」
になる予定である。
最近少し体調が絶好調でなくなったとき、それを誰かに報告すると、
きまって「体が資本」とたしなめられるのである。
なんかもうまさにそのとおりで、体がどうかなったら歌えないわけで、
規則正しい生活をして、野菜をたべて、ストレッチをして、風邪の予防をして、
自己管理しないといけないわけなのだけど、
たとえば近々に自分がプロデュースする公演があったり、
数か月後の旅のアレンジをしないといけなかったり、
エージェントや劇場に売り込みをしたり、
進んでいる話のフォローをしたり、
マーケティングや情報収集をしていると、
やっぱり結構な時間パソコンにむかって変な姿勢でなにかやってるわけで
大体午前中かおやつの時間くらいまでにそういうのをすませて、
そのあと「勉強」しようとすると、もう体ががちがちなんだよね。
頭も体もなかなかうまく切り替わらない。
よくないと思いながらも、どれもこれもやらないといけないことで。
どーすればいいんでしょうか。

全然話変わるけど、オランダという国を最初に訪れる前、
もっというとヨーロッパをほとんど知らないころ、
オランダのイメージって具体的なものをあまりもってなかったんだよね。
長崎オランダ村くらいかな。行ったことなかったけど。
で、実際にいってみるとですね、いいところです。
アムステルダムは運河の街。キャナルシティ。


建物の色や道の雰囲気をみると、イギリスに近いイメージ。
考えてみれば、ドーバー海峡はすぐそこなので、当然。

繁華街はこんなかんじ。

この街もいろんな顔をもっている。
アムステルダムの有名なコンサートホールは、コンセルト・へボウ。

ヨーロッパのホールや劇場って、道をすぐそばにたっていること結構よくある。
ウィーンの楽友協会も、ミラノのスカラ座もこんなイメージ。
もちろん広場にたっていることも多いけど、仰々しくないんだよね。
生活の隣にあるというか。
世界の駅舎から。

これはドイツの駅のイメージに近いというか、一緒。
最初にオランダにきたときはドイツから列車で2時間くらいで来たんだった。
だからそれも当然。
ちなみに、ベルギーゆきの電車も多かった。陸続きだからね。

まさに電車。
用事以外はゴッホとレンブラントしか見てないと書いたけど、
オペラを1公演見たんでした。
いま会うべきだった3人のうちのひとり、
東京でオペラを習った演出家のハンスにアムステルダムで会って、
「オケピットにスイミングプールが設置されたオペラがみたかったらみにゆけ」
と言われたので。

たしかにプールだった。オケは舞台上です。

客席はモダン。
どうでしょう。
アムステルダム、こんなかんじ。

アイアムステルダム。
こういうのすき。「うどん県」もすき。
なんか旅行記みたいであれですが、
オランダを知る一助になれば。
ちなみにアムステルダムのスキポール空港は最高です。
トイレに、便座除菌クリーナーがついてる。感動した。
便座もないイタリアの空港のトイレとは大違いでした。
イタリアすきだけど、イタリアのトイレはきらい。
なんか長くなりましたが、
体が資本、と思い、今日はパソコン仕事を少しやすみました。
その分、youtubeでなんでもない動画をなんとなくみてみたり、
頭をリラックスさせて、肩がこらないことをやってみた。
今日の文章も、そんなかんじで。

カフェにおいてあったなんのためなのかわからないプラカード。
彼女たちはケンカしてたわけじゃないけどね。
あ、来週末コンサートで、ブリテンの曲やるんだった。
カウンタテナーとテノールのためのデュエット。
あしたはバッハとブリテン祭(SFBBF)だな。
おやすみ世界。
冒頭の写真と本文はあまり関係ありません。

みそにになる直前、数日オランダにいました。
音楽的なことでいまどうしても会っておきたいなとずっと思っていたひとたちが、
3人同時期にオランダにいるのがわかり、ほとんどヒコーキに飛び乗りました。
移動と彼らと話しているときと歌っている以外は、なにもしないをしました。
それにしてもやっぱり水のある街は好きだな。
街中の公道は自転車王国で、何度かひかれそうになりました。

あと、コロッケの自動販売機があります。
しかもバミゴレンのコロッケ。麺inコロッケ。

ハンバーガーの自販機もあります。

つまりこんなかんじ。

世界の車内から。

トラムに車掌さんがいます。
徹底的にタダ乗りさせないことで、人件費がまかなえているのでしょう。
ほかのヨーロッパの町では、トラムに車掌さんがいるのは
あまり見たことがありません。
乗車中に検札がこなければタダ乗りのひとが勝つシステムです。
そのかわり見つかったら莫大な罰金です。
オランダは5年半ぶりでした。
前はアムステルダムに1泊だけ。
今回はアムステルダムとハーグ。
そこでやってきたことは5年半前からはずいぶん進んだ次元のことでした。
縁があったから戻ってこられたのかな。
ゴッホとレンブラントを見る時間だけは作れました。
ウィーンに帰って、ほとんど家にいます。
会社勤めの方からは、
家やカフェで仕事することはフツーじゃないのかもしれないけど、
家でやる仕事がなんとも山積みで家から出られません。
家ではどんな仕事でもできます。
ピアノはあるし、パソコンはあるし、スカイプはあるし。
たまに用事があってでかけると、
おれはなんでこんなきれいな街に住んでいるのに家にずっといるんだ!
とか思うけど。
いまはそういう時期なんでしょう。
ベストをつくします。
あ、オランダ人がおらんだ!って、
ドイツ人はどいつだ?みたいに全国共通だと思ってたけど、
宮崎弁だよね。
おらむ=さけぶ。おらんだ=さけんだ。(宮崎弁)
世界の中心で愛をおらむ。
また書きます。
ウィーンは夜の11時前。
みそにリーチ。
ジャパンは朝の7時前。
みそに。
そういうことです。
大事にとっておいたこいつ。

せっかくなのでそんな日にたべたのだ。
もうすぐ世界的にみそにになるのだ。
きょうは、かごしまのトイレから。

まさに殿方。

まさに姫君。

ストレートなネーミングである。
きょうも声かれるまでうたい、頭はパンパンである。
正月?そんなものなかった。
っていうのがなんかうれしい。
みんなが休んでるときにやんなければ、
つきぬけられないからね。
っていう考え方は、
たぶんヨーロッパのひとはあんまりしないけど。
働くときは働き、遊ぶ時は遊ぶ、休む時は休む、が下手な、
なかなか損な性格なのですよ。
最近夢でもコンサートしてるからね。
練習してない曲を急に本番でやらないといけない悪夢とかね。
これ以上の悪夢はない。
なんかご機嫌なかんじですが、
新年早々、早速「自分との勝負」に負けそうになりました。
実は去年後半のローマ滞在で、
海外暮らし計4年とちょっとにして、はじめて盗難にあっておりました。
詳細ははぶきますが、
ウィーンへ向けて帰るためにローマの空港に向かう列車内で、
「貴重品」として思いつくものほとんどが入ったカバンを
プロの泥棒氏に華麗にやられ、ウィーンに帰ってくるのが一日遅れました。
不幸中の幸いもたくさんあったので、身体が無事でよかったではないかと、
苦い経験としてほぼ完結させておりました。
きのう、ちょっとびっくりする額の請求が
携帯電話会社(オーストリアの)からきているのに気付きました。
うーん、これ書いていいのかなー。
とか思いながら書いていますが、同じ被害にあう人がもう出ないように。
彼(泥棒氏)は、手に入れたオーストリアの携帯を、
イタリアの回線を使って(いわゆるローミング)、
アフリカ大陸の某国にかけていたようです。
通話明細をみて彼がどの国にかけていたかわかったのだけれど、
おそらくそこが彼の祖国でしょう。
被害にあって2,3時間後にようやく、
ぼくが自分の回線を止められる環境になり
もちろんすぐ止めたのだけれど、
その2,3時間の間に彼がぼくの電話から自分の国と思われる国に、
ローミングでかけた国際電話代がすごかった。
金額は書きませんが、常識的に3時間で使える電話代ではないのです。
つながる自分の電話を海外に持っていかれる方、
紛失、盗難に気づいたらすぐ回線を止めてください。
いやー、2012、二日目にして参りました。
参ったけど、もっと回線を止めるのをあとまわしにしていたら、
もしくは電話くらい大丈夫と回線を止めていなかったらと思うと、
ちょっとぞっとします。
そりゃ彼は悪いことをしたけれど、
ぼくも油断してました。
この失点を挽回するには、練習して歌もっとうまくなるしかないんですね。
なんで?と思うかもしれないけど、
そういうことなんです。
では練習にもどります。
ウルトラマンには、
先日MRT宮崎放送の番組に出演させていただいたときに出会いました。
リハ中にスタジオの入り口にウルトラマンが登場して、
気になりすぎてトーク噛みました。
だってウルトラマンだぜ。

あけましておめでとうございます。
あっという間に2012です。
12月後半は、1年ぶりに日本に帰っていました。
12月30日に成田空港のそば屋さんでフライト前に年越しそばをすませ、
大みそかの早朝にウィーンにもどりました。
素直に日本の正月をゆっくり楽しめばよかったのだけれど、
2012はウィーンではじめたかった。
年越しの瞬間は、
友だちの家の屋上で360度花火を楽しみながら新年を祝いました。
花火って、フツーひとつの方向であがるよね。
ウィーンの新年花火は、360度方向でがんがんあがりまくるのです。
しかもそのほとんどを、住民がプライヴェートにあげているそうです。
うーん、派手だった。
スーパー時差ぼけだったので花火が落ち着くころに家に帰って、
朝はフツーにおきて、
コーヒーをいれて、ごはんを炊いて、みそしるを作る。
テレビから流れるのはドイツ語の番組だし、
おせちもお雑煮も初もうでもお年玉もないけれど、
ネットでウィーンフィルのニューイヤーコンサートをライヴでみながら、
きわめて日常に近い元旦を過ごしています。
2011のはじめに決めたテーマは「挑戦」でした。
2012のテーマは「勝負」です。
といっても、何事も勝ち負けにこだわる、
おれは勝たねばならぬ!ヴィンチェロ!
という意味合いではなくて、
自分に起こるひとつひとつの出来事に、
それがたとえどんな小さいことであっても、
真剣勝負で向き合い、べストを尽くす。
できるだけ肩肘をはらず、
心穏やかに、
情熱はひそかに燃やし、
自然に、健康に、暮らしていけたらいいな。
そういった意味で、この1月1日を結構気にいって、
大事にゆったりと過ごしています。
おそらく2012のひとつひとつの「自分との勝負」を全うしたその先には、
充実した2013、2014、そして2023や2033があるんじゃないかな。
そのくらい先を考えてみると、
きょうからはじまった2012の重要さがより身にしみるのです。
みなさんにとって幸せな1年になりますように。

この、友だち宅で年越しを一緒にすごしたパヴァロッティ仮面氏の中には、
ウィーンフィルのヴァイオリンのひとが入っているのですが、
ゆうべ一緒に花火をみたあとに、
さっきニューイヤーコンサートの生放送で、
黄金ホールでヴァイオリンを弾く、仮面をかぶってない彼をみました。
ウィーンだなー。

公式発表の時期に落ち着いて文章を書ける状況になく
ご報告がおそくなってしまいました。
本当にたくさんのみなさんのおかげで、
郷里宮崎県で2010年に宮崎日日新聞創刊70周年記念事業としてスタートした
音楽でみんなをしあわせにしようプロジェクト「みんなに音楽♪大作戦!」が、
宮崎日日新聞社、MRT宮崎放送の主催事業として
2012年の未来につづくことになりました。
本当にありがとうございます。
大作戦!2012バージョンは、
2012年2月10日19時開演で、宮崎公演をいつものアイザックスターンホールで。
キャラバンコンサート
(=日ごろコンサートに行きにくい地域の方々のための出前コンサート)は
大萩康司くんと一緒に宮崎県北部に数か所お邪魔します。
かっこよく言えばツアーです。
康司くんとまた共演できることは演奏家として最大級の喜びであるし、
それから今回は、宮崎県在住の音楽家と再会します。
ピアニストの山代愛美さんと、ソプラノの谷口まりやさん。
ふたりとも宮日音楽コンクールでグランプリを受賞され、
2010年はキャラバンコンサートに出演していただきました。
こんどはアイザックスターンホールでの共演です。
山代さんはコンサート活動だけでなく、
ピアノ講師としての指導や講演活動も熱心にされていて、
音楽のすばらしさを宮崎県内外で多くの方に伝える活動をされています。
スーパー高校生の谷口さんは、
2010年の大作戦キャラバンコンサートでの共演のすぐあとに、
全日本学生音楽コンクールで高校生日本一に輝き、
いまをときめく宮崎産ヤング歌姫になっちゃいました。
2011年のセンバツ高校野球開会式での彼女の独唱は全国の感動を呼びました。
ナビゲーター役に、フリーアナウンサーの横山美和さん。
お茶の間で有名な、なんとかテルミーさんです。
高校のひとつ先輩にあたります。
役者がそろいました。いいコンサートになります。
オール宮崎人キャストで、みんなのためにおおくりします。
みんなのためだけど、ぼくも楽しみ。
【お問い合わせ】 宮崎日日新聞 事業局 0985-26-9303
チケットは各プレイガイドで発売中です。
大作戦は進化します。
その進化を目撃してください。
ぜひ。
また、自分のことではありますが、この公演が
カウンターテナーとしての日本での最初の公演ということになりました。
かっこよく言えば再デビューです。新生です。いわゆるルネサンスです。
興味本位、好奇心、ひやかし、半信半疑、なんでもけっこうです。
コンサートは役者をそろえてもお客さんがいないと成立しないんですから。
一度しかないルネサンスもついでに目撃してください。
ぜひ。
100%みやざきのおと 100%みんなのために。
とどけ、どこまでも。
