2011年11月アーカイブ

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11月15日から19日までイタリア・ローマでおこなわれていた

 

ローマ国際宗教音楽コンクール2011

 

International Sacred Music Competition in Rome 2011

 

にて、ファイナリストとなりました。

 

ファイナルの模様は

 

土曜日11月26日ローマ時間20:30

 

(日本時間11月27日日曜日朝4:30)より

 

イタリアのTelepace Web TV (http://www.telepace.it/web-tv.php)

 

でインターネット放映される「予定」です。

 

(19日に生中継される予定だったので友人たちに知らせていたところ、

 

みられなかったという経緯があるので・・・。すみません。)

 

ファイナル(兼ガラコンサート)の会場。

 

ローマ・サンティ・アポストリ教会。

 

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イタリアのこんなすばらしい教会で、

 

イタリア人のお客さんの前で、

 

日本人のぼくがバッハを歌えるなんて、サイコーでした。

 

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プログラムに、自分の名前と、「カウンターテナー、日本」と載ったのをみて、

 

去年までテノールだったはずなのに

 

なんでこんなことになったのか自分でもおもしろかったのだけど、

 

多くの方に支えたおかげで載った文字だと思い、感謝してうたいました。

 

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世界中からあつまって、ファイナリストに選ばれたみんなと。

 

予選、セミファイナルを経たファイナルは、「たたかった」というより、

 

音楽家の仲間と「一緒にコンサートをした」というかんじだったな。

 

ファイナルでの審査の結果、ぼくは賞のつく3位までには入りませんでしたが、

 

ぼくがコンクールやオーディションに挑戦する目的は、

 

そりゃ順位が上で賞金をもらえるに越したことはないけど、

 

それ以上に、自分という歌手が存在することをその地で知ってもらい、

 

ラウンドが多くあるときは勝ち進んで少しでも多くうたう機会を得て、

 

より多くのひとに聴いてもらい、

 

次のキャリアにつなげていくことにあります。

 

そういった意味で、今回のローマ滞在には収穫がありました。

 

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カウンターテナーになってはじめてもらった賞状とわたし。

 

ありがとうございます。

 

うれしかったけど、もっといい景色もみてみたい。

 

欲張りですねー。

ハダカになる。

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土曜日。

 

録音。かっこよくいえばレコーディング。

 

日々の練習で自分の演奏をチェックする録音機よりも

 

ずっといいマイクとマシンで、

 

コンサートの本番の録音のように「ライブの雰囲気」が助けてくれない状況で、

 

職人(マイスター)に自分の演奏を録ってもらう。

 

クリアな音質で、いいところも、よくないところも全部が出る。

 

スーパーごまかしのきかない世界。

 

演奏家がそのあられもない録音をひとにきいてもらうということは、

 

ハダカで自己紹介をすることに匹敵すると思う。

 

それでもそれをやるのです。

 

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7か月前。今年の4月に同じホールで録音をしたとき、

 

この窓の外はそれはそれは緑色だった。

 

録ったその土曜日のうちに

 

職人からサウンドチェック用の音源があがってきて、

 

ハダカの自分をすみずみまでチェックする。

 

チェックしたところで演奏の気に入らないところが直るわけではないけど、

 

いくつかあるテイクのうち、いい方を選んでいく。

 

その作業をしながら、ふと、

 

その7か月前の、緑色だった季節の音源をひっぱりだして聴いてみる。

 

あのときの自己ベストだったハダカ。

 

この7か月を自分が音楽とどう過ごしてきたのか。

 

その過ごし方が間違っていなかったのか。

 

ハダカの比較はすぐに教えてくれた。

 

7か月、いやこの1年くらいで、自分をとりまく環境はめまぐるしく変化した。

 

得たものもあれば、失ったものもあって、そのままのものもある。

 

人間は欲張りだから、何も失わずに多くを得ようとするし、

 

それができるなら一番いいとも思うのだけど、

 

そうでない場合はいまあるものへの縁を運命と信じて、

 

それを大事にしていくことしかできないのかもしれません。

 

とにかくめまぐるしく変化する環境の中、

 

その間に音楽にはひたすら集中できたこと、

 

重要な出会いや再会があり、ヒントとなるキーワードに気づけたこと、

 

いまその環境や状況や自分のハダカの変化を、

 

いま少しだけ時間をとって冷静に考える時間があること、

 

それらはとても幸運なことだ。

 

その幸運に報いるためには、努力を続けるしかないのです。

 

自分がなにをどれだけやったかは、自分が一番わかるので、

 

次に自分のハダカに向き合うことになったときに、

 

自分自身にがっかりしないように、また日々を暮らすしかないのです。

 

ウィーンはマイナス2度。

 

この街にきて4度目の冬を迎えたけれど、

 

もし5度目があるなら、この景色を少し違った視点でみられるように、

 

そういうふうに時が経っていけばいいなと思う。

 

明日から1週間ほどローマです。

 

1年ぶりのローマも、去年とは違うふうに見えるんじゃないかと思うけど、

 

来週ウィーンに帰ってきたときの風景でさえ違うふうに見えるように、

 

濃密な時間になればいいなと思います。

 

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いきちょります。

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駆け抜けた10月。

 

後半にウィーンでコンサートがいくつか。

 

どの会場も歌うのがたのしいきれいさでした。

 

だって天井にこんな絵が描いてあるんだぜ。

 

(写真のスカートのひとはもちろん私ではありません。出番待ちでした。)

 

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半年くらいまえに受けたインタビューが

 

ドイツで記事になっていて、見つけたひとが送ってくれました。

 

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これ、病院(個人医院)の待合室です。

 

駆け抜けすぎて2度ほど病院(しかも別の科)にもかかりました。

 

いまは元気。

 

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あっという間に11月。

 

先週2日間だけミラノに行っていました。

 

あこがれのスカラ座で。

 

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14時に呼ばれて19時すぎに歌ったオーディション。

 

5時間あったら新幹線で東京から博多までいけるやろー

 

飛行機だったらウィーンからモスクワくらいまでいけるやろー(多分)

 

あまりに待たされたので控室に登場した係のひとに

 

「すいません宅配ピッツァの電話番号おしえてください」

 

と(もちろん冗談で)言ってみたところ、

 

係のひとだと思っていたひとはなんと本番のピアニストで、

 

ステージで再会して「にやり」とされました。

 

下手なこというもんじゃありません。

 

イタリアンジョークだけどね。

 

だいたいイタリアは宅配ピッツァもすげーうまいんだけどね。

 

この夏イスラエルでずっと一緒だったソプラノとミラノで偶然再会し、

 

たまたま出番も前後だったのも、世界はせまいということで。

 

11月も駆け抜ける予定がびっしりなのですが、

 

また書けたら書きます。

 

あ、多分もう言っていいと思うのですが

 

11月から宮崎県立芸術劇場の月刊情報誌「クレッシェンド」で

 

エッセイの連載をさせていただくことになりました。

 

手に入るところは限られるかもしれませんが、もし見つけたらごらんください。

 

モノ書きになりたい時代もあったので、

 

こりゃちょっと夢がかなったなー。

 

また書きます。(書けたら)

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カウンターテナー歌手。
2012年、日本音楽コンクール第1位。カウンターテナーとして史上初の優勝者となり、大きな話題となった。13年にボローニャ歌劇場にデビュー。14年、15年には N H K ニューイヤーオペラコンサートに2年連続出演し、さらにはウィーン国立歌劇場と14/15シーズンの客演契約を結ぶなど、国際的な活動を展開する、現在最も注目を集めるアーティストのひとりである。東京藝術大学卒業。新国立劇場オペラ研修所修了。新国立劇場にテノールとしてデビュー後、ボローニャ、ウィーンに留学。11年にカウンターテナーに転向。12年国際ハンス・ガボア・ベルヴェデーレ声楽コンクール世界大会にてハンス・ガボア賞を受賞。宮崎市出身。ウィーン在住。
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