2012年12月アーカイブ

ワールドカップ。

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われら青春の味である。


コンビニで見つけて興奮しすぎて6個も買った。


新年にシベリアを越えてヨーロッパに上陸するのは、


世界中でその6個だけかもしれない。


2012年がおわるね。


2011年(去年)のおれおれテーマは「挑戦」、


2012年(今年)のおれおれテーマは「勝負」でした。


もちろん負けたり勝ったりだけど、


ずっと挑戦しながら勝負できたとおもう。


そもそも重要なのは勝ち負けじゃないんだけど、


ここは勝たないといけないぞ、というたたかいはやっぱりあるし、


そんな大事な局面を、いくつか勝てたのがよかった。


そんな感じです。


その勝負の相手は、いつも自分自身か、環境なのです。


他人ではないのである。


2013年(来年)のおれおれテーマは「展開」である。


「挑戦」と「勝負」も、テーマとしては続投である。


「挑戦」+「勝負」=「展開」ともいう。


話はそれますが、


初夏にぼくがボローニャ歌劇場で歌う予定の現代オペラは、


できたてかつレアすぎて楽譜が市販されていないので、


ぼくらが使う用の楽譜は、


劇場からPDFデータでメールで送られてきていて、


それをプリントアウトして製本するのも


オペラ歌手たるぼくのおれおれ仕事なのである。


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コーチに渡す分まできれいに仕上がったのでご機嫌である。


しかし譜読み地獄の前のつかの間のご機嫌である。


ストーリーは古い映画が題材なので、それはもう観たけど、


オペラとしては新作すぎてCDもDVDも発売されてないので、


どんな音が鳴るのかはコーチングを待つしかないのである。


ちなみにもう一演目ボローニャに出演予定のグルック作曲のオペラは、


最近何百年ぶりかに発掘されてアテネで再演されたばかりなので、


CDはその時の録音が発売されているのだけど、


やはり楽譜が市販されていないのである。


これも劇場に、はやく送ってくれよ〜、と頼んでいるのだけれど、


ぼくはいまだに、その出演オファーが来た夏の時点で


できる?とメールでぴゅっと送られて来た、


自分のアリアのところしか、楽譜をもらっていないのである。


でもそんなことはどうでもいいので、


ぼくがひたすらに願っているのは、


イタリア経済と政治が初夏までなんとかもって、


劇場への予算もなんとか確保されて、


この公演たち、あるといいな♪


スケジュール、2か月もあけてあるしな☆


実際公演やっててくれれば、どんな不便も甘受する所存である。


最近のイタリアとのビジネスでは、ぼくはほんとにそんなスタンスだ。


そんなの日本での仕事では考えられないけれど、


来年もヨーロッパでは綱渡りの戦々恐々人生である。


そんな綱渡りだけれど、


スリリングなりにけっこう楽しめているのは、


勝負できているからだと思う。


2013年日本での最初の出演は、3月8日(金)18:30 東京オペラシティです。


2013年もおれおれテーマを達成できるように走ります。


へびのように!


これがオリジナルである。


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おれおれ世界一の宮崎ラーメンである。


つまりワールドカップである。


よいお年を!

オンラインなう。

12月14日の東京でのコンサートの模様が、


以下リンクでオンラインで配信されています。




1時間のコンサートの全プログラムがご覧になれますが、


そんなにお時間のない方は、


特にブリテンの2曲の「カンティクル」をぜひ聴いてみてください。


カンティクル 2 (28:50より)
カンティクル 4 (45:20より)

Countertenor: 藤木大地
Tenor: 望月哲也
Baritone: 与那城敬
Piano: 鈴木優人

I. Berlin: White Christmas
J.S. Bach: Frohe Hirten (Christmas Oratorio)
A. Adam: O Holy Night
B. Britten: Salley Garden
B. Britten: Lute song from Gloriana
H. Purcell - B. Britten: Sweeter than Roses
B. Britten: Canticle 2 "Abraham and Isaac"
B. Britten: Canticle 4 "The journey of Magi"

2012年12月14日 三井住友銀行本店にてライブ収録


メリークリスマス!(もう28日だけどね)

いっちゃが金。

思い起こせば、4年ぶりのNHK宮崎への出演。


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宮崎大宮高校の先輩の杉尾さんと百野さんのたのしいリードで、


たのしくさせていただきました。


番組のなかで1曲だけ歌ったんだけど、


ピアノはたまたま帰郷していた松下彩さんにお願いしました。


11月にジュネーブ国際音楽コンクールで3位を受賞したばかり。


またすばらしい同郷の音楽仲間が増えました。


立役者はディレクターの鶴川さん(岡山出身)。


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思い残すのは、


リハでさんざん練習したローラちゃんのマネを、


本番でするのを忘れたことだ。


まぁ、オッケー。


ありがとうございました!
あした12月21日、NHK総合テレビ、19:30から。


宮崎のみで放送だそうです。


詳細は以下から。


ぬきどー。

聖なるブリテンナイト。

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2013年、作曲家ベンジャミン・ブリテン(1913-1976)生誕100年の、


ブリテン・イヤーにさきがけ、


ブリテンをトウキョウで演奏するクリスマス間近の聖なるナイト、


シリーズ史上最も多めの330人のお客様がきてくださったようです。


たのしかった。


終演後どなたかがおっしゃっていましたが、


素晴らしい音楽は素晴らしいチームがつくる。


それに尽きました。


手前味噌ですが、今回はいいでしょう。


望月哲也さん、与那城敬さん、鈴木優人さん。


いまさらの説明が不要なほど国内外で活躍し、


これからの日本をリードしていくこの3人の音楽家たちは、


ぼくがテノールからカウンターテナーへ転向するにあたり、


「やる(チェンジ)べきかやらざるべきか」のアドヴァイスを求め、


「やった」あとも定期的に声をきいてもらい、


いつも率直な意見を求めてきた、


心から信頼する音楽家たちなのです。


常にグローバルな耳と視野をもち、


いつでも本当のことしか言わず、


結果がでなかったときは励ましてくれ、


結果がでたときは心から喜び、祝福してくれた彼らと、


受賞後最初のコンサートを一緒にできてよかった。


3人それぞれと長いお付き合いですが、


4人でまとめて共演するのははじめてでした。


また必ず近い将来にチャンスがあると思います。


ほんとうに素晴らしいチームだったから。


そんなこのコンサートの模様は、


ネットでしばらくみられるようになるそうですので、


またお知らせします。

金曜日に東京でうたいます。

こんどの金曜日ね。12月14日。


詳細は以下のリンクをごらんください。


聖なる夜〜カウンターテナー藤木大地と仲間たち


花のフライデー、オフィス街、入場無料、18:30から。


お仕事がえりにぜひ。


1時間のコンサートです。


遠方の方、海外の方、ネットでも中継されます。


きのうからリハーサルはじまってます!


TOKYOなう。

ロンドンがえり。

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今週はロンドンに行っていました。


在英日本大使館の天皇誕生日のレセプションで、


日英両国の国歌を独唱させていただきました。


一言でいうと、光栄でした。


ロンドンで日本国が行う最大の恒例行事だということで、


心してウィーンを発ちましたが、


心した以上に大きな行事、大きな経験でした。


日本人として、国を代表して何かをするということ、


ぼくの場合はそれは歌を歌うということだったのだけれど、


日本はもちろん、各国を代表して仕事をしていらっしゃる方々の集まる場で、


その一員として自分の仕事をできたことが光栄でした。


大使ご夫妻のご厚意で、


ほんとうに多くの方にご紹介していただいたのですが、


仕事で長年すばらしい実績を積まれてきているひとは


人柄ももれなくすばらしいのですね。


それを改めて確認できただけでもロンドンまで行ってよかったと思います。


ところでそのレセプションで、


その華麗で劇的なゴールをぼくもテレビでみて興奮したことのある


サッカーの日本代表の選手の方とお話したときに、


「国歌よかったですよ!」


と言ってもらえたので、


「こんどサッカー日本代表の試合でぜひやらせてくださいよ!」


と言ってみたところ、


「そうですよ、JFAに言っときます!」


なんて、言ってくれるじゃない。


社交辞令でもうれしかったですね。


国を代表して戦う選手が試合をするその直前に


みんなの前で国歌を歌える機会がもし今後あるなら、


そんな尊いことはないなあ、と思います。


いままでそんなこと考えたこともなかったけど、いまは思うな。


もうひとつ、大きなことがありました。


2010年に宮崎で口蹄疫が流行したとき、宮崎を応援する一曲の歌ができました。


その「太陽のメロディー」という歌を、


ぼくはその後の宮崎でのコンサートで演奏させていただいているのですが、


その歌を作り、歌った方にお会いする事ができました。


ぼくらが宮崎で心をこめて演奏させていただいていることと、


その歌を愛する同郷人として、


「太陽のメロディー」を生んでくれたことへの


感謝を直接伝えることができました。


そして歌ができたときの話や、そのあとの出来事、楽曲への想いを


聞かせてもらうことができました。


ますますこの歌を大事にしたいと思いました。


宮崎の中学生やぼくの音楽仲間と一緒に


「太陽のメロディー」を演奏したコンサートのテープを、


こんどお送りするのでいちど聴いていただけけるように、


最後にお願いしました。


これもロンドンでの思い出深い出来事のひとつ。


ぼくをロンドンに招いてくださった大使ご夫妻をはじめ、


公邸、大使館のみなさんのホスピタリティ、


大使のご縁でロンドンで出会いお話させていただいたみなさん、


そしてぼくを推薦してくれた森谷真理ちゃんに心から感謝。


最近いろんなことに感謝する機会が多いのだ。


とてもいいことではないか、思って暮らしています。


あしたから日本です。


つまり1日しかウィーンにいない今日、


ぼくはオペラ座でのコーチングをいれた。


ぼくが1時間みっちり歌い終わったころに


部屋には大テノールのニール・シコフが入って来て、


コーチのジミーは次に彼のコーチングをするという。


ジミーはぼくを、


「ダイチは素晴らしいカウンターテナーなんだよ」と、


シコフに紹介してくれた。


うれしかったね。


そのあとに、きのうぼくがウィーンに帰ったタイミングで突然を連絡をくださり、


ゆうべスロヴァキアで公演が終わったばかりだという


井上みちよしマエストロとぴったりタイミングがあい、


ウィーンの街で待ち合わせして、うれしい再会、という一日。


ロンドンもでかくてすごいけど、


ウィーンもやっぱりウィーン。

ららら♪つぶやき。

拙者、密着取材されてなかったけど、


さっきNHK Eテレ「ららら♪クラシック」にチラリズムでうつったらしい。


流していただいてありがとうございます。


拙者、例によって放送はみられていないけど、


むかーし共演したひさしぶりの先輩に、みたよメールをもらいました。


カウンターテナーになったの!?と書いてありました。




この番組では、当日演奏した全曲を流していただけるみたいです。


出番は最後のようなので、6:40前くらいからかな?


よかったらみてくださいね。


じゃ、練習します。


サンデーアフタヌーン。


らららららら君、らららら。

港町でのきづき。

九州宮崎で声楽を学びはじめた高校生のころ、


「東京の音大に進学するには東京の先生の個人レッスンをうけなければならない」


という、地方に住む音大受験生のあいだでの常識というか定説があった。


東京で教えてもらえる技術が、(日本では)唯一無二のもので、


その技術なくしては都会の音大には進学できない、


という前提での考え方だったと思う。


その子が声楽をはじめたときから可愛がって教えてきた地元の先生からすれば、


生徒を東京に里子に出すその心境はいかばかりだったのだろうか、


と今では思うが、


ぼくは親のありがたい援助もあり、東京の親戚のありがたい援助もあり、


東京の大学を受験するために、ときに高校の行事を欠席したりしながら、


その「常識」にしたがい、1年以上、定期的に東京に通わせてもらった。


そこ(東京)で教わった最初の声楽の先生のある一言を思い出す。


「まず気づきなさい。もし気づくことができたら、その気づきを生かしなさい」


もう15年以上前のことなので、正確には思い出せないけれど、


そのニュアンスはずっとぼくの中に生きている。


今週、急に用事のなくなったハンブルクを、


急に用事がなくなってもやることがなくなって困るので、訪れてきた。


どうせ旅先で声が出せる場所もないので、練習は2日間はおやすみ。


そのかわり、歌のことを忘れて、いろいろ見ようと思っていた。


街をあるいて、


港町であるハンブルクは港町であるがためにどういう産業が発展してきたのか。


たとえばそういうことを考えてみる。


港町ならではの「魚」にまつわる産業以外のことを。


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(うなぎサンドイッチ)



建物の色、街のつくりをみる。


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これまでに訪れたあの街にも、この街にも似ている。


では、地理的に、歴史的にどうなのか、そういうことを考えてみる。


世界史もっとまじめにやっとけばよかったよ、といつも思うけど。


冬の冷たい風に、足が冷えてきたので、美術館に入る。


ぼくの知らない画家の作品から、


シャガール、ピカソ、ルーベンスの作品もあったよ、パトラッシュ。


ぼくは「絵の見方」を知らない。あんまりわからないのだ。


中学や高校の美術館見学では、さっと適当に見て一番早く外に出る生徒だった。


図工や美術の授業では、クラスで一番絵がへたな生徒だった。


そんな授業で、絵はまず全体を、それから細部をみるように!


となんかそんなかんじで習った気がしたので、そんなことも実践してみた。


すると、だ。


あれ?、おれ、「絵の見方わからない」とか、矛盾してねえ?


だっておれは、


「普段音楽に触れる機会のないひとにこそ来てほしい!」


「音楽は難しく考えなくていいんだ!感じるんだ!」


とか偉そうに言って、


コンサートで演奏とかプロデュースとか生意気にしてねえ?


と気づいたのだ。


そして絵の見方がわからないことを自慢した自分を反省したのだ。


まぁ、筆のタッチがどうとか、これがこの時代特有のなんとかだ、とか、


そういうのはやっぱりわかんないけど、


自分がその絵を好きか嫌いかはわかる。


絵の題材も、イエス様が生まれたところに3人の博士が来てる絵とか、


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(ちなみにこのシーンは12/14東京でのコンサートでやります!)


肖像画、景色の絵、革命のときの絵、街並の絵、部屋の中に人がいる絵、


そういうのをぶらぶら歩きながらのんびりみて、


あー、なんかこの題材とか色、あの国のあそこで見たやつなかんじだなーとか。


この城はローマのあの城だなー、とか、


この風景はあのいなかの街ににてるなー、とか


この人はアラブの人でこういうシーンだなー、とか。


なんかねー、これまでの経験がつながるんですね。


そういう経験は普段引き出しにしまってあるけど、


ふとしたことで取り出せるんだね。


ぼくは去年、イスラエルでユダヤの世界もアラブの世界も見ることができたし、


いま話題のパレスチナにも足を踏み入れたことがある。


もう二度と行く事のない場所かもしれないけれど、


「気づき」を「生かす」のはたぶん経験で、


それ以前に「気づく」ためにも経験が必要なのだろう。


美術館のたくさんの絵たちの中に、あるときピカソの絵が出てくるわけです。


絵の見方がわからなくても、


「これはピカソの絵だから素晴らしいに違いない」


という目で見るわけです。


これも重要な気づきだったね。


とにかく、いままでの自分の歩みに改めて感謝をする旅だった。


やっぱり延期になっちゃったあのコンサートは聴きたかったけどね。


これでアレがあったらますますサイコーだっただろうと。


気を取り直して、来週はロンドンです。


公式行事で日英国歌を歌わせていただくという重要な役割をいただいたのです。


ここで国歌を論じるつもりはないけれど、


君が代をひとりで公式な場で歌うのははじめてです。


ぼくは、その場を想像しながらひとりでこの曲を練習していて、


とても神聖な気持ちになった。


日本人として、そういう場で歌えるということが光栄だなと思います。


英国の国歌もはじめて知って、練習しました。


来週の英国滞在中に、ここ1年オランダやイギリスで歌を教えてもらっている、


伝説のカウンターテナー、マイケル・チャンスとの予定がうまくあって、


10月ぶりに声の状態をみてもらえるといいなと思う。


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(わたしとマイケル)


イギリスいきが決まってから、フィリップ(パリのマネージャー)に、


「この時期ロンドンなんだけど、少し長めに日程とるから


なんとか売り込んでオーディションいれてよ!」


と言ったら、フィリップがぼくのためにすごくがんばってくれて、


ロンドンのオペラハウスのオーディションも入ったし、


リラックスしたドイツ訪問とは一転した滞在になりそうだ。


(いつか書くけど、劇場オーディションひとつとるのも本当に大変なのです)


ぼくは冒頭に書いた「常識」が真実だとはいまはあまりおもわないけど、


西先生がなにもわかっていない高校生のぼくにプレゼントしてくれた数々の言葉、


特にあの一言はいまでも心に残っているのです。


改めていい出会いと経験にこれまで恵まれたと思います。感謝。


これがわたしのハンブルク滞在記。


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【おしらせ】
本日12/2(日) 21:00よりNHK Eテレでららら♪クラシック放送です。ぼくは密着されていないので、うつらないかもしれません!うつってたら教えてください。

*『藤木大地』オフィシャルHP

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カウンターテナー歌手。
2012年、日本音楽コンクール第1位。カウンターテナーとして史上初の優勝者となり、大きな話題となった。13年にボローニャ歌劇場にデビュー。14年、15年には N H K ニューイヤーオペラコンサートに2年連続出演し、さらにはウィーン国立歌劇場と14/15シーズンの客演契約を結ぶなど、国際的な活動を展開する、現在最も注目を集めるアーティストのひとりである。東京藝術大学卒業。新国立劇場オペラ研修所修了。新国立劇場にテノールとしてデビュー後、ボローニャ、ウィーンに留学。11年にカウンターテナーに転向。12年国際ハンス・ガボア・ベルヴェデーレ声楽コンクール世界大会にてハンス・ガボア賞を受賞。宮崎市出身。ウィーン在住。
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