2013年9月アーカイブ

東京へ。

ウィーンの空港にいます。
荷物のパッキングをしていて、思いました。
こんどウィーンに戻るのは12月なので、ふたつの季節(秋冬もの)の洋服を持って日本に帰るわけです。ことし2月末に日本に帰ったときは、日本行きのトランクに冬春もの(3-4月日本滞在)と、同時にイタリア行きの荷物に春夏もの(4-6月イタリア滞在)を準備して、飛びました。今年はこういう生活だったな。
帰国してすぐ、東京でオペラのリハーサルがはじまります。
カウンターテナーを必要とするオペラが上演されることは世界的にまだまだ少ないので、今年、イタリアと日本で3本ものオペラに出られることはとってもラッキーだと思う。楽しみだね。では、飛びます。

ウィーン。

3週間ぶりのウィーンです。
あれだけアツかった夏はとっくに終わっていて、というか、そんな日々があったことも信じられないくらいの曇天に、肌寒さに、雨です。秋を感じるわけでもなく、単純に天気がわるい。
日本とヨーロッパの間の11時間のフライトは、自分の中でどのように過ごすかは決まっていて、特に大変ではありません。
家の建物に着いて、ポストにたまった手紙と広告を仕分けて、階段をそれなりに重いトランクを抱えてのぼり、不在の間に泥棒が侵入を試みてないかどきどきしながらドアの前に立つ、いつもの帰宅です。
最近ちょっと残念に思うのは、日本に帰りついたときも、ウィーンに帰りついたときも、むかし感じていたような感激がいちいちないことかな。
生活のベースが増えるのはいいことなのかもしれないけどね。
今回は10日だけヨーロッパに滞在して、またすぐ日本です。
オペラ「リア」、秋のソロリサイタル、年末の第九、できたら年始のニューイヤーコンサートの準備まで終わらせて日本に戻ります。
今回は日本に帰れてほんとうによかった。
どんなにITが発達しても、どうしても縮まらない距離もあるからね。

第2幕がはじまったね。

東京、宮崎でのソロリサイタルをお聴きくださった皆様、主催者、スポンサー、関係者、遠くから応援してくださった人々、すべての方々に感謝します。ありがとうございました。

今回の2都市でのリサイタルのプログラミングのコンセプトは「自分の持っているものを全部みせて真価を問う」ことでした。コンクール優勝記念、凱旋公演、イタリアデビュー記念、主催者やスポンサーの記念事業、いろいろとありがたい冠はつきましたが、つまりは、ぼく自身が裸になるということでした。

いま一番自分の身体になじんでいる曲たちを、自分の感じるままに演奏して客席とコミュニケーションをとることは、とても楽しかった。ありがたいお言葉をたくさんいただいて、そのどれもに感激したけれど、その中でも東京の楽屋を訪れてくださった甲斐栄次郎さんの「第2幕がはじまったね」という言葉が、自分の中でじわじわと実感を帯びています。

4幕仕立ての音楽人生の、第2幕。
ご本人いわく、甲斐さんはいま第3幕のはじまり。彼がウィーン国立歌劇場でソリストの仕事を始めたのが、ちょうどいまのぼくの年齢だったそうです。
そうだな、ぼくの2幕はこれからの10年なんだろうな。


宮崎で、いつもの"みんな"(大作戦!のチーム)が今回はじっくり客席で聴いてくれて、いつのもように一緒に打ち上げてくれたのもほんとうに嬉しかった。これまで宮崎で仕事をしてきて、いつもかわらないチームができて、そこにどんどん仲間が増えていって、また新しいものを一緒に作っていく。そんな状況もまた、たまらなく楽しいのです。


8Sep13minna.jpg

8Sep13hirosokosan.jpg
8Sep13haruyamasan.jpg
8Sep13aokisan.jpg

お世話になった方が本当にたくさんいらっしゃるので、すべてのお名前が書ききれなくて心苦しいのですが、今回のリサイタルを実現してくださった皆様に心から感謝しています。

スタンディング・オベーションってやっぱりうれしいですね。
客席もほんとうにあたたかかった。

ソロリサイタルは、今年11月と来年3月に東京でまた予定されています。
1日ごとにちょっとずつうまくなっていく第2幕でありたいと思います。


8Sep13yume.jpg

*『藤木大地』オフィシャルHP

*トップページ

profilephoto


カウンターテナー歌手。
2012年、日本音楽コンクール第1位。カウンターテナーとして史上初の優勝者となり、大きな話題となった。13年にボローニャ歌劇場にデビュー。14年、15年には N H K ニューイヤーオペラコンサートに2年連続出演し、さらにはウィーン国立歌劇場と14/15シーズンの客演契約を結ぶなど、国際的な活動を展開する、現在最も注目を集めるアーティストのひとりである。東京藝術大学卒業。新国立劇場オペラ研修所修了。新国立劇場にテノールとしてデビュー後、ボローニャ、ウィーンに留学。11年にカウンターテナーに転向。12年国際ハンス・ガボア・ベルヴェデーレ声楽コンクール世界大会にてハンス・ガボア賞を受賞。宮崎市出身。ウィーン在住。
所属事務所による公式プロフィールはコチラ


ウェブページ

Powered by Movable Type 4.261

このアーカイブについて

このページには、2013年9月に書かれたブログ記事が新しい順に公開されています。

前のアーカイブは2013年8月です。

次のアーカイブは2013年10月です。

最近のコンテンツはインデックスページで見られます。過去に書かれたものはアーカイブのページで見られます。