2014年11月アーカイブ

聴く。

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先週末の東京府中での第九。日本を代表するソリストと、情熱的なマエストロと、百戦錬磨のオケと、音圧の中に温かみのあるコーラスの中で、第九のソロをやりはじめてから初めて、この作品を本当の意味で聴くことができたように思った。ベートーヴェンの偉大な作品の一部として、自分以外のあらゆる外部の音を聴きながらアンサンブルをすることの尊さと気持ち良さ。自分の声を聴かせることに重心を置かない、音楽すること。あたりまえなんだけどね。また府中に帰れてよかった。

11月23日(日)14:00 府中の森芸術劇場(東京)詳細

翌日からまた京都に来て、新作モノオペラの稽古。今回の編成はオケではなく、ピアノとお箏と打楽器。歌手はおれひとり。新作だけに、1回目の京都稽古は作曲家増田さんとの対話の作業。この音符はなんでこの長さで書いたのか、なんでこの強弱記号をつけたのか、そんなことを作曲家ご本人に訊ける機会はなかなかない。シューベルトのもモーツァルトのもブラームスのもなんで彼らがそうしたのか、自分で想像し解釈して演奏するしかない中で、マスダは生きている。マスダは答えてくれる。去年東京でオペラをやったライマンも、ボローニャでオペラをやったバッティステッリも、稽古期間から公演まで同席していたので作曲家本人と話ができた。あそこはいまみたいじゃなくてこうやって歌ってくれよ、と言ってくれた。彼らの作品だ、彼らがそう書いたんだからそのとおりやった。喜んでくれた。現代モノを演るというのはそういうことなのだ。めちゃくちゃ疲れるがめちゃくちゃ楽しい。生きている音楽史だから。来年はウィーンでアデスのオペラがある。彼自身が指揮を振る。音楽史が生きている。

2回目の京都稽古(なう)は、聴く作業だ。楽器群が全部入って、彼らがどんな音で歌っているのか、語っているのか。自分のメロディ(とメロディみたいなもの)は彼らとどうやって話すのか。週末の第九で冒頭の感覚的気づきがあったもんだから、すんなり入れている。このオペラは、新しいけれど難しいとは思っていない。

ついにマスダオペラが夢に出てくるようになった。増田さんも出てくる。こうなってくると、オペラがはじまった気分になる。紅葉の京都。中期滞在。まだ一枚の赤い葉っぱも見ていない。京都では。広島ではみたよ。

12月20日(土)18:00 京都芸術センター(京都)詳細

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Photo:Y.Ohagi

書かないと忘れる。

いやいや、東京→ウィーン→ミラノ→ボローニャ→フィレンツェ→ウィーン→東京→広島→東京→京都→東京、みたいなかんじでした、あれ(歌劇団ひとり)から。

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書けないもんだし、忘れるもんです。とにかく11月上旬に(再)帰国してからは、ピアノの松本和将さんとの4年ぶりのコンサート@東京、

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ギターの大萩康司さんとの東城中学校の文化祭のゲスト@広島(ウィーンの日本人学校にいた中元先生が帰任先に招いてくれた!)、

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海老澤敏先生企画でモーツァルトアリアとデュエットを7連発(ひとりあたり)したソプラノ鷲尾麻衣さんとのデュオコンサート@東京、

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わたくしのために増田真結さんが作曲してくださった新作オペラのリハーサル@京都、今週末の日本フィルとの第九のオケ合わせ@東京、、がモノによっては同日中に起こったりしてようやくきょう休めた!声!

コンサート情報などは、出演予定をごらんいただけたらありがたく存じます。写真も見てもらいたいし、エピソードも紹介したいし、相変わらず考え事はするのですが、とにかく書けないしいつのまにか忘れる!ちょっとした写真やつぶやきはどうにかオフィシャルFacebookでやってます。



毎週まったく違うプログラムでのコンサートなスケジュールは、それに向けた日々の練習の時間配分もそうだけど、なにしろのどがびっくりするので、とにかく早めの準備が勝負です。ウィーンで仕込んで帰ってきてよかった。第九、メサイア、新作オペラ、NHKニューイヤーオペラ、まだまだ続きますが、そのどれかか全部かでお目にかかりましょう!きっとこの間収録したNHK名曲アルバムももうすぐ流れるかな?
全国各地いろいろな会場で聴いてくださっているみなさま、それらのコンサートを主催したり現地で厚く歓迎してくださっているみなさま、近くから遠くから有言無言で応援してくださっているみなさま、応援メールをくださるみなさま、最高の共演者のみなさん、ぼくの日本での演奏活動を常に支えてくださっている所属事務所AMATIと担当岡部さんに心から感謝。ひとりではできない!聴いてもらえない!感謝はわすれない!だから声はでる!音楽もでる!また聴いてもらえる!サイトを運営してくれているミキさんにもいつも感謝!

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カウンターテナー歌手。
2012年、日本音楽コンクール第1位。カウンターテナーとして史上初の優勝者となり、大きな話題となった。13年にボローニャ歌劇場にデビュー。14年、15年には N H K ニューイヤーオペラコンサートに2年連続出演し、さらにはウィーン国立歌劇場と14/15シーズンの客演契約を結ぶなど、国際的な活動を展開する、現在最も注目を集めるアーティストのひとりである。東京藝術大学卒業。新国立劇場オペラ研修所修了。新国立劇場にテノールとしてデビュー後、ボローニャ、ウィーンに留学。11年にカウンターテナーに転向。12年国際ハンス・ガボア・ベルヴェデーレ声楽コンクール世界大会にてハンス・ガボア賞を受賞。宮崎市出身。ウィーン在住。
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